血液型検査の方法・やり方・手順や使い方・流れなどについて
血液型検査の方法概要
先ほど、Rh血液型では日本人のほとんどがRh陽性だという話をしました。 ではABO型血液型ではどうなのでしょうか。 日本人のABO血液型の割合 A型:40% B型:20% O型:30% AB型:10% ご覧のように、日本人に多いのはA型の血液型で、5人に2人がA型なのです。 次に多いのがO型、その次がB型、一番少ないのがAB型となっています。 この分布は国によって差があり、メキシコだと80%以上の人がO型です。 そして世界で考えたときに一番多いのもO型だと言われています。 ではそんな「ABO型血液型」ですが、一体どんな方法で分けられているのでしょうか。 その仕組みを説明していきたいと思います。
血液型検査の手順・方法01
ABO式血液型は赤血球にある「抗原」というもので決まっています。 「抗原」というのは赤血球の表面にくっついているタンパク質のことです。 ABO型血液型では「A抗原」と「B抗原」が赤血球にあるかを調べています。 この使い方はとても簡単です。 ・A抗原があれば「A型」 ・B抗原があれば「B型」 ・A抗原もB抗原もあれば「AB型」 ・どちらもなければ「O型」 という風に考えればいいだけなのです。 同じように、先ほどでてきたRh血液型も「Rh抗原」があるかどうかで分けているのです。 つまり私たちのいう「血液型」は「血液にある赤血球の型」という意味なのですね。
血液型検査の手順・方法02
ABO血液型は「赤血球の型」であるとお話ししましたが、これはどのように決まるのでしょうか。 実は「遺伝」によって決まるのです。 ここで少し遺伝子のお話しをします。 先ほどからA型、B型、O型、AB型という言葉の使い方をしていますが、これは「赤血球の型」のことです。 これの「遺伝子型」はこんな感じになっています。 A型:AA、AO B型:BB、BO O型:OO AB型:AB この2つある英字はそれぞれ「父親からもらった遺伝子」と「母親からもらった遺伝子」です。 例えば、O型(OO)の人は「父親からOをもらい、母親からOをもらった」ということです。 つまりABO血液型には、両親のABO血液型が関係しているのです。
血液型検査の手順・方法03
例えば「A型(AO)の父親」と「O型(OO)の母親」がいたとします。 このとき子供の血液型はどうなるでしょうか。 母親の遺伝子は「OO」なので、子供は母親から「O」の遺伝子をもらいます。 父親の遺伝子は「AO」なので、子供は父親から「A」か「O」の遺伝子をもらうことになります。 つまり子供は「AO」か「OO」の遺伝子を持つことになりますね。 なので、この両親の場合「A型」か「O型」の子供しか生まれてこないのです。 こんな流れで血液型は考えることができるのです。 もし、血液型検査をしたことがなくて自分の血液型が分からないという人も、両親の血液型が分かっていればある程度は推測することができるかもしれません。
血液型検査の手順・方法04
では、いよいよ「血液型検査」についてお話ししようと思います。 ABO血液型は赤血球にどんな抗原があるかで決まります。 つまり、血液型を検査するには「赤血球の抗原」を調べればいいのです。 この「抗原」を調べる検査のことを「オモテ検査」と呼んでいます。 ここで、勘のいい人は気が付くと思います。 「オモテ」があるなら「ウラ」もあるのではないか、と。 もちろん、あるのです。 「抗原」を調べる検査が「オモテ検査」なら、「ウラ検査」とは「抗体」を調べる検査のことなのです。 この「オモテ検査」と「ウラ検査」の結果が両方あっていて、はじめて血液型が分かるのです。
血液型検査の手順・方法05
では、具体的な手順を説明する前に「抗体」とは何なのかお話ししたいと思います。 「抗体」というのはヒトの免疫反応に関わる物質のことです。 身体の中に異物が入ってきたときに、異物に抗体がくっついて排除しようとします。 この「抗体」はあくまでも「自分の身体にないもの」に反応するので、「もともと自分の身体にあるもの」には抗体は作られません。 では、A型の人で考えてみましょう。 「A抗原」を生まれつきもっているA型の人には「A抗体」は作られません。 その代わり、もっていない「B抗原」に対して「B抗体」が作られます。 つまりA型の人は「A抗原」と「B抗体」を持っているのです。
血液型検査の考察
では「抗原」と「抗体」について、今までの流れを少しまとめようと思います。 ABO型血液型は、赤血球にあるA抗原・B抗原の有無で分類する方法です。 ヒトは、生まれつき持っていない「抗原」に対して「抗体」を持っています。 つまり、 ・A型:A抗原、B抗体をもっている ・B型:B抗原、A抗体をもっている ・O型:抗原はもっていないが、A抗体もB抗体も持っている ・AB型:A抗原もB抗原ももっているが、抗体はもっていない ということになります。 それぞれの血液型が持つ、抗原と抗体をお分かりいただけたでしょうか。 では、この「抗原」と「抗体」を血液型検査でどのような使い方をするのかを説明したいと思います。
血液型検査のまとめ01(使い方や注意点など)
「オモテ検査」は赤血球の「抗原」を調べる方法です。 検査には、調べたい人の赤血球が必要になります。 具体的な手順はこれだけです。 1)調べたい人の赤血球を2つの試験管に分ける 2)1つの試験管には「A抗体」を、もう1つの試験管には「B抗体」を入れる このとき「A抗体」は「A抗原」を、「B抗体」は「B抗原」を排除しようとして赤血球を凝集させてしまいます(血が固まってしまいます)。 つまり、結果はこんなやり方で見ることができます。 ・A抗体を入れた試験管だけ血が固まった:A型 ・B抗体を入れた試験管だけ血が固まった:B型 ・どちらの試験管も血が固まった:AB型 ・どちらの試験管にも変化はなかった:O型
血液型検査のまとめ02(使い方や注意点など)
「ウラ試験」は「抗体」を調べる検査です。 抗体は「血清」という血液の水の部分にあるので、検査には「血清」を使います。 具体的な手順はこれだけです。 1)調べたい人の血清を3つの試験管に分ける 2)それぞれの試験管に「A型赤血球」「B型赤血球」「O型赤血球」を入れる A型赤血球にはA抗原、B型赤血球にはB抗原、O型赤血球には抗原がありません。 この3種類の血球を入れることで、血清に何の抗体が入っているかを調べることができます。 B型赤血球を入れた試験管だけ血が固まった:A型 A型赤血球を入れた試験管だけ血が固まった:B型 A型赤血球、B型赤血球を入れた試験管で血が固まった:O型 どの試験管も変化がなかった:AB型
血液型検査のまとめ03(使い方や注意点など)
" 血液型検査のやり方・流れについては以上ですが、実はABO型血液型が分かると「いいこと」があるとご存じでしょうか。 それが「輸血」です。 輸血をされる人の血液型によって「輸血できる血」と「輸血してはいけない血」があります。 輸血とは「他人の赤血球を体内に入れる」ということなので、自分が持つ「抗体」によっては、輸血された赤血球を攻撃して血を固めてしまうのです。 もしあなたが交通事故にあって大量出血したとき、血液型が分かっていれば適切な血をすぐに輸血することができます。 しかし、もし血液型が分からなければ輸血が遅れて命に関わるかもしれません。 まだ検査をしたことがない方は、ぜひ一度受けてみてくださいね。
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