土留めの方法・やり方・手順や使い方・流れなどについて

土留めの方法・やり方・手順や使い方・流れなどについて

皆さんの中で、自宅の敷地に土留めを設置したいという方はいらっしゃらないでしょうか。自宅の建物と駐車場に段差を作りたい・自宅周りの犬走とお庭に段差を作りたい・敷地境界に設置したいなど、様々な理由,場面で土留めが必要となります。

そこで今回は、土留めの種類や方法・施工のやり方,注意点などのことを書いてみたいと思います。

まずは、土留めとはいったいどのようなものなのかを説明してみたいと思います。

土留めとは、文字通りに土を留める役割を果たすものです。主に、高低差のある地面に設置するもので、簡単なものから大がかりな工事を必要とするものまで色々あります。

土留めの方法概要

土留めには様々な種類があり、設置するための施工のやり方にも様々な種類があります。 それほど高低差のない場合は、少し厚めの長い板を横にして使用するもの・コンクリートブロックや、石材などを置いて土を留めるものなどがあります。 高低差が高く、土圧が非常に高い場合は、掘削工事を行い高めの型枠を組んでの擁壁を設置する方法や、高い土地が山などの場合は広い範囲の掘削を行い、のり面工事をして土を留めるために芝生などの根を張る植物などを植樹します。 このように、土地の形状や高低差の具合などで、選択する施工方法の種類などが変わってきます。

土留めの手順・方法01

自宅の敷地が低い位置などにあり、その周りの高い土地の土を留めるには、大がかりな工事を行い、コンクリートで建造する擁壁を設置する必要があります。 この種類の方法は自分で行うことはほぼ不可能なので、土建屋や住宅関連の会社などに頼んで設置してもらう必要があります。 また、造園業者などに頼んで、大きめの石,岩などを積み上げてもらっての方法などもあります。このやり方で設置されたものは、非常に味があり見映え的にも非常に良い仕上がりとなります。しかし、一般的な擁壁工事を行う場合よりも、費用が高くなる場合がほとんどです。

土留めの手順・方法02

あまり高低差がない場合は、簡単なものを設置する施工の種類も多くあります。 コンクリートブロックやレンガなどを置いて固定するといったやり方や、長めの板を横にして土を留め、その板を杭で固定するなどの方法もあります。 しかし、このような方法はあくまで簡易的な処置のため、耐久性に乏しく長い期間使用するのは難しいです。 もし、ある程度簡単に設置することができるもので、自分自身で施工を行いたいという方は、せめてコンクリートの基礎などを造ってから設置するようにすれば大丈夫です。 この後に、自分自身で行える施工のやり方を説明するので、それを参考にしてみて下さい。

土留めの手順・方法03

ここからは、自分自身で行える施工のやり方を説明していきたいと思います。 いくつかの種類があるのですが、最も施工しやすく耐久性も高い、コンクリートブロックを使用して土を留めるやり方を説明していきたいと思います。 まず施工の流れとしては、掘削を行う~砕石を敷いて締め固める~型枠を組み、基礎を造る~その上にコンクリートブロックを固定して完了、といった流れとなります。 各工程で手順や注意点などが色々とありますので、それぞれの工程の説明時に書いていきたいと思います。 また、基礎を造るのが困難という方は、コンクリート基礎の代わりに重量ブロックを埋め込んで使用することもできます。

土留めの手順・方法04

まず始めに行う作業が、土を留めたい場所の掘削を行うという作業です。 高低差がある部分の高い方の土が落ちてこないように、高い方の土を固めたり押さえたりしながら掘削作業を行って下さい。掘る深さは、基礎を造る場合は20センチメートル程度で、重量ブロックを基礎の代わりとする場合は、30センチメートル程度の掘削を行って下さい。この時注意するのは、低い方の土地の側で掘削を行わないといけないということです。 高い方の土地の側に設置すると、低い土地の側の根入れが十分には行えないため、耐久性の確保が困難となりますので、必ず低い土地の側の掘削を行って下さい。

土留めの手順・方法05

掘削作業が完了したら、次は砕石の敷き込みと締め固めの作業を行います。 砕石を敷く厚さは、だいたい10センチメートル程度で大丈夫です。砕石を敷いたら、その上を何か平らで重いものを使用して突いて、しっかりと締め固めていって下さい。使用する道具は、丸太を切断したものや、先端が平らなブロックなどを使用すると良いです。一応締め固めを行うための道具の「タコ」というものがあるのですが、わざわざ購入しなくても丸太などで代用は可能です。 この作業で注意することとしては、締め固める前の厚さが10センチメートルではなく、締め固めた後が10センチメートルになるように注意して下さい。

土留めの考察

砕石を敷き込みよく締め固めたら、型枠の設置を行います。 高さや縦横の計測をして、正確な位置に型枠を組んで下さい。また、この時に、アンカーや鉄筋などを地面に打ち込んで基礎と一体とすると、より強度が増して強い基礎に仕上がります。そして忘れてはいけないのが、上に置くブロックの穴に通るように、基礎に鉄筋を立てておくということです。この作業を行わないと、基礎の上にただブロックを置いているだけなので、土を留めることができなくなってしまいますので、ブロックの穴の位置を計算して鉄筋を立てておいて下さい。できるだけ全ての穴に鉄筋がくる方が強度が増します。

土留めのまとめ01(使い方や注意点など)

型枠が完成したらその中にコンクリートを流し込みます。この時に注意することは、ただ流し込むだけではなく、角や端の部分を中心によく突いてあげたり押し込んであげたり可能ならば振動を与えて下さい。この作業により、生コンの中の空気が外に出て、完成後のヒビや割れなどが出にくい良いコンクリート基礎となります。 基礎が完成して数日間~一週間程度養生したら、その上にコンクリートブロックを積んでいきます。一般的なコンクリートブロックの高さは20センチメートル程度なので、それ以下の段差ならば土を留めることが可能となります。

土留めのまとめ02(使い方や注意点など)

基礎の上にコンクリートブロックを積むための施工方法としては、基礎の上にモルタルを敷き、その上にコンクリートブロックを乗せて水平をとり、ズレなどがないかを確認して下さい。水平をとるためには水平器が必要となりますので、事前に調べてから用意しておいて下さい。 水平器の使い方は、水平器に説明が記載されているので、その使い方を参考にして使用して下さい。 一つのブロックが正確に設置できたら、次からはそのブロックを基準として、高さや真っ直ぐかなどを合わせながら設置していって下さい。この時、一番最初に設置したブロックの上端の面に合わせて、水糸を張っておくととキレイに仕上げやすいです。

土留めのまとめ03(使い方や注意点など)

基礎の上に真っ直ぐで高さなどにズレがなく設置できたら、下に敷いたモルタルが少し厚い乾いてブロックが固定されるのを待ち、ブロックに開いている穴の全てにモルタルか生コンを流し込んで下さい。 流し込んだモルタルや生コンが固まったらコンクリートブロックによる土留めが完成となります。 あとは見映えのために、コンクリートブロックの上にレンガブロックや、上端の仕上げ専用のブロックをモルタルを敷いて設置してあげると、ぐんと見映えが良くなります。 以上のような手順,流れで施工して下さい。 それほど難しい作業は無いので、注意点や手順,道具の使い方などを事前に調べてから作業を行うと、更に良い土留めが造れるでしょう。

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