建物減価償却計算の方法・やり方・手順や使い方・流れ
建物減価償却計算の方法概要
財務諸表を作成する場合に、建物を使用しているのであれば、建物減価償却計算をして損益計算書の減価償却費の計上額を計算するという使い方をします。その計算手順は、先ずは建物を購入した金額である取得原価を把握します。次に、建物の使用可能な期間である耐用年数を予測します。その後、建物の使用可能期間終了後の売却価値である残存価額を予想します。最後に、減価償却費の計算方法として、定額法や定率法を選定します。これらの数字や方法が決まったら、仮に定額法であれば、(取得減価-残存価額)÷耐用年数で計算し、定率法であれば(取得原価-過去の減価償却費)×償却率で計算します。
建物減価償却計算の手順・方法01
会計上も税務上も建物の減価償却費の計算はしないといけません。しかし、両者には違いがあります。会計上の建物の減価償却費は計算方法が、建物の価値の減少の耐用を見積もって、その見積もりと合致する方法を採用することになります。そのため、定額法でも定率法でも、会社が選択することがあります。それに対して、税務上の建物の減価償却費の計算方法は、税務上決まった方法を採用する必要があります。税務上は、建物を取得した年がいつなのかによって計算方法が規定されていますので、注意が必要になります。なお、現在は、建物は減価償却の計算方法は定額法になります。
建物減価償却計算の手順・方法02
建物減価償却計算の手順は、建物の取得価格と耐用年数を把握することから始まります。建物の取得価格は、売買契約書や請負契約書に記載されている金額を使用します。売買契約書や請負契約書がない場合や建物の金額が記載されていない場合には、売買金額の総額を固定資産評価額の土地と建物の割合で按分して求めます。耐用年数を知るためには、国税庁の耐用年数一覧表を参考にします。鉄筋コンクリート造の場合には47年、鉄骨造の場合には34年、木造の場合には22年と法定耐用年数が決められています。建物がどの造りになっているかにより耐用年数が異なるため、注意が必要です。
建物減価償却計算の手順・方法03
耐用年数が分かると、耐用年数に応じた償却率を調べる必要があります。この償却率の使い方は、建物の取得価格にかけることにより償却額を算出するために使用します。平成19年4月1日に償却率の改正があったため、取得時期がそれより前か後かで償却率が異なるため注意が必要です。平成19年4月1日以降の新築の木造の建物の場合には、まだ償却年数が経っていないため法定耐用年数の22年の0.046の償却率を使用します。中古の木造の場合には、22年以上経過した物件では法定耐用年数に0.2を掛け耐用年数を算出します。22年未満の場合には、(法定耐用年数-経過年数)+経過年数×0.2により耐用年数を算出します。
建物減価償却計算の手順・方法04
建物の減価償却は、購入した建物が将来にわたり、時間とともに老朽化していきます。その建物を毎年減価償却費用として、計上していくことを建物減価償却計算です。使い方の手順としては、建物だけを計算します。土地は計算に含みません。土地は老朽化しないからです。建物の減価償却は実際に支出する費用では、ありません。経費として計算できるので節税に使えます。計算方法は取得価格と耐用年数に応じた償却率を掛け算します。取得価格とは建物の価格です。売買契約書に金額が明記されていれば、その金額になります。土地と一緒であれば、土地の金額を除いた部分の金額になります。
建物減価償却計算の手順・方法05
建物の減価償却を計算するには、耐用年数に応じた償却率を知る必要があります。建物の構造により、法定耐用年数が定めれられています。鉄筋コンクリートは47年です。重量鉄骨は34年になります。木造については22年になります。建物の構造がどれにあてはまるのかが、わからない時には設計図を確認します。設計図には建物の構造が詳しく書いてあるからです。これらを元に取得価格と耐用年数に応じた償却率を掛け算すれば、建物の減価償却の金額が算出できます。計算する上で毎年の減価償却を大きくできれば、何でも良い訳ではありません。適正で一定の価格が大切になります。
建物減価償却計算の考察
事業などの目的で利用される固定資産は、一般的には年月の経過に伴い、その資産価値は減少します。これらを減価償却資産といい、例えば、建物、車両運搬具、機械装置などが該当します。一方、土地や借地権、美術品のように年月の経過によって資産価値が減少しない資産は非減価償却資産です。減価償却の計算には、取得価額、残存価額、耐用年数、償却方法などの要件が必要で、これらの要件は資産毎あるいは資産種類毎に異なり、企業が任意で決定できるものと法的に定められているものがあります。例えば、建物減価償却計算は、平成10年4月1日以降に取得した場合は定額法あるいは旧定額法による計算と定められています。
建物減価償却計算のまとめ
定額法は、取得年月日によって2種類の償却方法に分類できます。それは、平成19年3月31日までに取得した場合は旧定額法による計算で、それ以降に取得した場合は定額法による計算となります。減価償却費(年額)を計算する場合、旧定額法による計算式は次の通りです。(取得価額-残存価額)×減価償却率旧定額法では耐用年数を経過しても5%ないしは10%の価値は残るという考え方でした。しかし、平成19年の法改正によって、残存価額は耐用年数の経過した翌年から5年に渡って均等償却し、1円を備忘価額として残すことに改正されました。
建物減価償却計算で使った言葉の意味・使い方
現在の定額法は、平成19年の法改正によって登場しましたが、減価償却(年額)の計算式は次の通りです。取得価額×減価償却率定額法では残存価額が存在しません。代わりに、耐用年数が経過した時点で1円を備忘価額として残すという考え方です。両方の計算式に現れる減価償却率は、耐用年数毎に設定された率で、旧定額法と定額法では異なります。例えば、耐用年数が15年の場合、旧定額法では0.066、定額法では0.067です。総括すると、いずれの償却方法も1円まで減価償却する点は同じですが、旧定額法では2段階の計算がなされ、定額法では1段階です。
建物減価償却計算の方法の注意点
建物減価償却計算を行うためには、建物本体と建物設備を分類して計算する必要があります。その上で計算方法は定額法と定率法の2通りがありますが、どちらを採用しても減価償却費の累計金額に違いは生まれません。 定額法は、減価償却の対象となる資産金額を耐用年数で等価値に配分して初年度から最終年度まで毎年一定金額を減価償却し続けます。一方、定率法では毎年一定割合の減価償却費を計算するため、資産価値の高い初年度に多額の減価償却費を負担して築年数が経過して経年劣化による資産価値の低下が進む程減価償却費の金額負担を軽くすることが出来ます。
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建物減価償却計算において、償却方法は定額法が採用されます。但し、平成19年3月31日までに取得した建物は旧定額法での償却になります。旧定額法の計算式は、(取得価額-残存価額)×耐用年数に該当する償却率で減価償却年額が算出されます。そして、耐用年数を経過した翌年から5年に渡り、残存価額を均等償却し、最終年に簿価として1円を残します。一方、平成19年4月1日以降に取得した資産の計算式は、取得価額×耐用年数に該当する償却率で減価償却年額が算出されます。こちらも最終年に簿価として1円を残します。なお、耐用年数に該当する償却率は、定額法と旧定額法で異なります。