草木染めの方法・やり方・手順や使い方
草木染めの方法概要
草木染めは比較的簡単で、4時間もあれば完了します。自宅で行う際、必要となってくる道具は以下の通りです。片手鍋:素材を煮出し、染液を作るのに使います。ザル:煮出した素材を濾し取ります。ボウル:何でも構いません。なければバケツなどでも大丈夫です。洗剤:精練に使います。後述します。計量スプーン・はかり:材料を計るために使います。染めたい物:今回は木綿布として説明します。豆乳(牛乳):下地づけに使います。使い方は次で説明します。ミョウバン:媒染に必要です。後述。素材:今回はナスの皮で説明します。手に色が付く場合があるので、ゴム手袋などがあると便利です。では、説明していきます。
草木染めの手順・方法01
大抵の布には、購入したばかりでも製造時の油や汚れが多少付着しています。それらが付いていると染めムラができるなど、仕上がりが良くありませんので取り除きます。これを精練と呼びます。50度前後の湯に中性洗剤を溶かし、染める布を洗います。しっかり洗い、乾いたらアイロンなどで布の状態を整えておいてください。精練を終えて乾いた布に、今度はタンパク質を付着させていきます。木綿など植物性の繊維は草木染めが染まり難いため、タンパク質を利用します。これを下地づけと呼びます。豆乳と水を1:1で割り、精練を終えた布を浸して搾り、乾かします。すすいでしまうと付けたタンパク質が落ちるのでそのまま干してください。
草木染めの手順・方法02
下地づけを終えた布を干している間に染液を作りましょう。布の厚さにもよりますが、ハンカチ程度なら夏場の晴れた日ならば30分もあれば乾きます。まず、ナスからピーラーなどで皮を取ります。中身は夕食などで食べてくださいね。皮を細かく刻みます。色素は細胞内に存在しているので、細かく切って表面積を大きくすればするほどよく色が出ます。鍋に湯を沸かし刻んだナスの皮を入れ、15分煮出します。これを一番液と呼びます。一番液からナスの皮をざるで濾し取り、もう一度煮出します。これを二番液と呼びます。二番液から皮を濾し取ったら、一番液と混ぜ合わせます。これを三番液と呼び、これで染めます。この頃には布も乾くと思います。
草木染めの手順・方法03
総搾りの布などは美しいですが、染色の基本ともいえる手法です。糸で縛る方法もありますが、今回は簡単に輪ゴムで布を絞ります。下地づけを終えた布を、つまみ上げる様によじり、しっかりと輪ゴムを巻き付けて止めます。また、布の中におはじきなどを入れて輪ゴムで括っても、面白い模様が出来ます。輪ゴムを使わずに布を縛るだけでも模様となります。好みに応じて様々な方法を試してください。染め慣れてくれば、どの方法でどの模様が出るか分かってくるかと思います。そうすれば、任意の模様を付けることが出来るようにもなります。おはじきを入れる際は、ガラス製品なので強くぶつけたりしないなど扱いに気を付けてください。
草木染めの手順・方法04
染める手順ですが、まず、搾りを入れた布を湯につけ、湯通しします。先程作った三番液を鍋に入れ火にかけ、湯通しをした布を入れます。菜箸などで混ぜながら15分程煮染めしていきます。60度~70度が丁度良いです。煮ている間に、媒染液を作ります。布の重さの20倍の湯に、布の重さの5%になるよう、ミョウバンを溶かします。媒染することで発色を美しくし、色を止める効果があります。煮染めが終わった布を媒染液に入れ、よくかき混ぜます。発色したら取り出して水洗いし、脱水したら、もう一度染液に入れて15分煮ます。今度は媒染液には入れず、輪ゴムなどを外し良く洗います。その後しっかり干して乾かします。
草木染めの手順・方法05
手順のおさらいです。1、精練。汚れを洗います。2、下地づけ。タンパク質を付加します。3、湯通し。浸透させやすくします。4、煮染め。60度の染液で15分。5、媒染。発色効果と色落ちの防止です。6、煮染め。さらに色を良くするためです。7、乾燥。しっかり乾かして形を整えれば完成です。染め上げた布はそのままハンカチとして使っても良いですし、巾着などを作っても素敵です。素朴な色合いと、絞りを入れたことで生まれる染まらない部分とのコントラストを楽しみましょう。媒染液もミョウバン以外木酢酸鉄や酢酸銅などがあり、発色する色も大きく変わります。何度も染めて好みの染物を作ってみてください。
草木染めの考察
草木染めは合成染料でなく、天然の植物を使って染め上げるものです。基本的に染めたい繊維の種類によって多少時間は異なりますが、材料となる植物を20分程度加熱して煮出すことで色を出し、それに布や糸などの染めたい繊維類を浸すことで、染色します。もっともこの時、植物の屑などが付着しないようにザルなどを使うと便利です。またもっと完璧に染色したいならば、媒染という作業をした方が良いでしょう。媒染は金属系の物質を使い、現在では焼ミョウバンあたりが手頃ですが、昔はもっと身近な土や灰などを使って媒染していたようです。
草木染めのまとめ01(使い方や注意点など)
草木染めそのものは決して難しくなく、割と簡単に実行することができます。そして作業に使うと便利な道具などもあります。もっとも道具に関しては、特別新たに購入してそろえる必要はありません。ほとんどは自宅のキッチンにある道具で大丈夫です。もちろん本格的に実行したいのなら、もっと凝ったものを使っても良いのですが、初心者はまずはキッチン用品を使って実行した方が簡単ですし、余計な費用もかかりません。必要なのは鍋とザル、ボールと菜箸、秤と計量カップに、温度計とゴム手袋です。最低限これだけあれば大丈夫ですし、ボールの代わりにバケツを使ったり、菜箸でなく普通の棒でも代用可能です。
草木染めのまとめ02(使い方や注意点など)
草木染めに関しては、ほとんどの植物を使うことが可能です。庭にある花や草などはもちろんのこと、身近な野菜も紅茶もコーヒーも、染めるのに適した素材と言えます。基本的に植物ならどの種類でも可能なので、いろいろな植物を使って色の違いを楽しむのも良いでしょう。ちなみにコーヒーや紅茶、緑茶などは淡いブラウン系のカラーに染まりますし、柿も同じくベージュやブラウン系の色合いです。一方タマネギはそれらより濃い色彩で、橙色や黄色などに染色されることもあります。他にもスダチや桑なども淡いブラウン系から緑系に近いカラーで、鶯色やヨモギ色といったカラーに染色されます。
草木染めのまとめ03(使い方や注意点など)
草木染めは、科学的な染め粉では出せない自然でやさしい色合いが魅力です。草木によってさまざまな色が楽しめます。1番簡単な方法は葉っぱや木を細かく刻み、煮出すやり方です。葉っぱや草木の30倍の水を用意し、その中に染めたいものを入れて弱火でグツグツ煮ます。煮出す前に、染めたいものの汚れやほこりを落としておくことも大切です。このひと手間で、仕上がりに差がでる場合もあります。煮る時間はだいたい20分から30分くらいです。火が強すぎると水分が早く飛んでしまうおそれがあるので注意します。水ですすぎ、絞ったら日陰に干して完成です。
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草木染めの方法は、まず染料を用意する必要があります。染料として利用することが出来るのは木の皮や枝、花などがあります。用意した材料を細かく刻み、煮出します。鍋に細かく刻んだ材料と水を入れ、水から煮出し、20分程度煮ます。熱いので注意しながら、ザルでこし染料を用意します。そのままではなく、40度程度まで冷めた状態で使用します。
染め方は、染めたい布や糸の材料により異なりますが、ムラなく染めるためには、気泡が出来ないようにゆっくりとかき混ぜるようにし、まんべんなく染料に付けるようにすることが重要になります。